ざるそばにうずらの卵
生まれは関西で、うどんは日常食べる麺。
それだから、子供の頃から外食のときにうどんと蕎麦が選べる場合は蕎麦を選ぶことが多かった。
猫舌なもので、ざるそばが大好き。でも、昔は大阪近辺だとざるそばなどの冷たい麺類は夏にしか食べられないことが多かった。それもあってか、ざるそばがあれば極力それを食べたがっていたっけ。
ちなみにラーメンは10歳を超えるまで食べたことがなかったはず。
大阪近辺でざるそばを頼むとたいていうずらの卵(生)が添えられてた。
自分で割って中身をつけ汁に落として潰しながら食べてるスタイル。
それが何時の頃からかうずらの卵を付ける店が減っていって、けっこうよく利用していた駅前の店でもある夏についにうずらの卵がつかなくなった。
「えぇっ、うずら(の卵)つかへんの?」と思わず訪ねたら「今年からやめてん」とのこと。
たぶん1980年台半ばか前半くらい、その頃からうずらの卵無しのざるそばを出す店が増えてた気がする。
ざるそば以外で好きなそばといえば「たぬき」と「ひや山かけ」
「たぬき」は関東で言うところの「きつねそば」で、温かいお出汁に甘辛く炊いたお揚げさんが乗ったいわゆる種物、うどんバージョンはおなじみの「けつねうろん」。
学生時代には、阪急の立ち食いそばでよう食べた。
友達は丸いせんべいみたいな天ぷらに生卵を落とした「スタミナ」が好きやったっけ。
「ひや山かけ」は茹でた蕎麦を冷水でしめて丼に盛って、そこに山芋(長芋)トロロを乗せて、真ん中に生卵を落とした状態で出される。
「ひや山かけ」は徳利に入った冷たいお出しを、「あつ山かけ」は暖かいお出しを食べるときに回しかけて、混ぜながら食べる形。
今のラーメンで言うと混ぜそばみたいなもんかな。
この形の「山かけそば」も関西独特らしくて、関東で「山かけ」頼んだら温かい出汁をはった丼に蕎麦と山芋(長芋)トロロを流し込んだのが出てきて「コレナニ?」と混乱してしまってた。
「きざみうどん」や「カチンうどん」ももしかしたら関西特有なのかもしれない。
記憶の中にある最初に食べた立ち食いそばは、おじいちゃんに連れられていった大阪阿部野橋近鉄駅で70円でした。
それが、かけそばかたぬきだったのかは覚えていない。